2026年4月25日の日経新聞にあった記事です。
オンライン会議ツールとして世界的に知られる
「Zoom」の運営会社(米国のZoom Communications Inc.)が
日本の音響機器メーカー「株式会社ズーム」の商標権を侵害したとして、
東京地裁から損害賠償を命じられたそうです。
裁判所は、差止請求は退けた一方で、損害賠償を認めたとされています。
グラフィックデザイナーの
私の視点から
デザインを見ますと
形状があきらかに違いますし識別できるので
問題ないだろうと思ってしまいます。
ところが、判決は
同じアルファベットの文字をデザイン化している点が共通していると指摘し、
外観も類似し、ズームという呼び名も同じであることを踏まえ
双方のロゴを誤認・混同するおそれがあると判断。
コロナ禍で遅くとも2020年7月以降は
オンライン会議ツールの「Zoom」が浸透した後は
誤認・混同されなくなった。とし
サービス普及前についてのみ
商標権侵害を認めたそうです。
このことを教訓にするのでしたら・・・
呼び名が同じ場合、
見ためのデザインが違っていたとしても
アルファベットの文字をデザイン化していることで
同じと判断されてしまう。
アルファベットのデザインだけにするのではなく
何か要素を付加するなど
明らかに違うデザインになるように
工夫が必要になるなあと思いました。
認識を新たに
ロゴデザインをしていこうと思います。
商標権とは
商標権とは、商品名、サービス名、ロゴ、マークなどを、他社に使われないように保護する権利です。
たとえば、次のようなものが商標の対象になります。
- 会社名
- 商品名
- サービス名
- ロゴマーク
- ブランド名
- キャッチフレーズ
- 特徴的な文字デザイン
商標は、企業の信用や認知を守るためのものです。
お客様が「このロゴなら、あの会社の商品だ」と認識できるようにするための大切な権利です。
デザインの現場では、ロゴの見た目や美しさに注目しがちですが、実際には「使ってよい名称か」「似た商標がないか」「将来的に使い続けられるか」も非常に重要です。
なぜ企業ロゴには商標確認が必要なのか
ロゴを作るとき、多くの企業は次のような点を重視します。
「見た目がかっこいいか」
「覚えやすいか」
「業種に合っているか」
「他社と差別化できるか」
もちろん、これらは大切です。
しかし、それだけでは不十分です。
どれほど優れたロゴでも、すでに他社が商標登録している名称やマークに近い場合、後から使用停止や変更を求められる可能性があります。
ロゴ変更には、想像以上のコストがかかります。
名刺、封筒、会社案内、看板、Webサイト、パンフレット、展示会ブース、広告、SNS画像、動画、営業資料など、あらゆる媒体を修正しなければならないからです。
特に企業ロゴやサービスロゴは、一度広く使い始めると簡単には変えられません。
だからこそ、制作初期の段階で商標確認を行うことが重要です。
デザイン制作会社が注意すべきこと
ロゴやブランドデザインを制作する際、デザイン会社側にも注意が必要です。
デザイン会社は法律の専門家ではありません。
しかし、ロゴを提案する立場として、最低限のリスク意識は必要です。
たとえば、ロゴ制作時には次のような確認を行うと安心です。
- 同じ名称・似た名称がないか調べる
- 同業種・近い業種で似たロゴがないか確認する
- 国内だけでなく、海外展開の可能性も考える
- 最終候補は商標専門の弁理士に確認してもらう
- ロゴ完成後、必要に応じて商標登録を検討する
特に、企業名、商品名、サービス名、店舗名、アプリ名、イベント名などは、後から育てていくブランド資産になります。
最初の段階で慎重に扱うべきです。
企業が自社ブランドを守るためにすべきこと
今回のZOOMの商標権問題は、大企業だけの話ではありません。
中小企業、店舗、個人事業主にも関係があります。
たとえば、次のようなケースでも商標トラブルは起こり得ます。
- 新しいサービス名を決めた
- 店舗名を決めた
- 商品ブランドを立ち上げた
- オリジナルロゴを作った
- セミナー名やイベント名を継続使用している
- 独自の診断サービスや講座名を使い始めた
これらはすべて、将来的に商標確認が必要になる可能性があります。
特に、Webサイト、SNS、広告、パンフレットなどで広く発信する名称は注意が必要です。
認知が広がってから名称変更になると、ブランドの信用や集客にも影響します。
ロゴは「見た目」だけでなく「権利」も含めて設計するもの
ロゴデザインは、単なる図形や文字の装飾ではありません。
企業の理念、事業内容、顧客への約束、品質、信頼性を表すものです。
そして同時に、企業の重要な知的財産でもあります。
美しいロゴを作ること。
覚えやすいブランド名を考えること。
他社と差別化できるデザインにすること。
そして、安心して使い続けられる状態にすること。
このすべてが、現代のブランドづくりには必要です。
ZOOMの商標権問題は、ブランド名やロゴを使ううえで、
商標確認がいかに重要かを改めて示す出来事です。
有名な企業であっても、商標権の問題は避けて通れません。
まして中小企業や新規事業では、
最初の段階で名称やロゴの確認を怠ると、後から大きな負担になることがあります。
ロゴやブランド名は、企業の顔です。
だからこそ、デザイン性だけでなく、使い続けられる安心感も大切です。
株式会社小野デザインでは、企業ロゴ、サービスロゴ、ブランディング、会社案内、Webサイトなど、企業の信頼を伝えるデザイン制作を行っています。
新しいブランド名やロゴを作る際は、見た目の印象だけでなく、将来の使用展開やブランド資産としての活用も考えたデザインが重要です。
企業ロゴやブランドデザインでお困りの方は、ぜひ小野デザインへご相談ください。
株式会社小野デザイン
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